こころづくし
そういえば、
昨年の夏終わる頃、セミの抜け殻を手に入れた。
それも、地面に落ちているものではなく、木にしがみついているのを。
私は虫が苦手なのですが、なぜか目が離せなくて、悩んだあげく、手に入れた。
手にしてみたら、軽くて、脆くて、今にも壊れそうだった。
背中にパクリと穴が空いて、飛び立った跡を残して。
長い年月を経て、空へ飛び立つ時、何を想って飛び立ったのか、『やっとやで〜〜〜〜!うぃ〜!』みたいな気持ちなのかな?
と考えてみたりして。
この殻を手にした時には、すでにセミの一生を終えていたかもしれないけれど、殻だけ残して、この世を去るなんて執念深いというか、カッコ良いじゃん。
なんて思って、今も大切に持っている。
今年のセミは地表深くで、その時を待っている。
草木芽吹くあたたかな
春は、すぐそこですね。
セミくん。
近所の公園にて
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